山崎はるかのメモ
商業誌 未発表原稿
| 「山崎はるか」の未発表原稿 生き残るための火薬・別編「火薬材料の調達方法」 |
<記事内容リソース>
執筆:山崎はるか
< 本文 >
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生き残るための火薬・別編 火薬材料の調達方法
(材料調達は簡単) さて、ここで誰でもつきあたるカベがあります。「材料はどうやって入手すればよいの?」ということですね。 木炭末は、DIY店などで木炭や黒色固形燃料を買ってきて、ゴリゴリと粉にすればできますが、硝酸カリや硫黄などの薬品類は、そう簡単に手に入らないように思えます。 よしんば 硫黄は、近所の薬局・薬店で注文すれば、入手できる事もあるかもしれませんが、硝酸カリウムにいたってはお手上げになる読者が多いでしょう。 そんな時、マニアは「試薬屋」を利用します。 「試薬屋」は、工業用や研究用の化学薬品を専門に扱っている、薬屋さんです。全国各都道府県にかならずと言っていいほどあり、塩酸(500ml \450)や硫酸(500ml \530)から、青酸カリ(25g \500)まで、1万数千種の試薬(化学薬品)を、一般の人でも、少量から安く購入できます。 学校の薬品棚に並んでる薬品は、ほとんどが、この「試薬屋」さんから納入されていると思っていいでしょう。
(試薬屋さんってなあに?) 薬局・薬店で売られている薬品(クスリ)は、人体に使用されることが目的の「医薬(品)」です。 それに対し、人体に使用しないことを条件に 実験・研究用として販売される薬品が「試薬」です。 その試薬を販売しているのが試薬販売店、いわゆる「試薬屋」さんです。 試薬は、特定のメーカーが内製・外注などして、作っています。 国内では、石津製薬(TEL03-3866-5715)・東京化成工業(TEL03-3241-0861)・ナカライテスク(TEL075-211-2516)が有名な試薬メーカーと言えるでしょう。 もちろん試薬メーカーの営業所が近くにある場合は そこで直接購入できる場合もありますが、普通は試薬メーカーの代理店をしている試薬屋から購入します。 よって、最寄りの試薬屋を知りたい場合は、試薬メーカーに問い合わせるのが最も早道です。 また、各都道府県の商工会議所に「試薬販売店を紹介してほしい」と問い合わせれば、教えてくれます。 どうしても自力で探したいのであれば、NTTのタウンページで【化学工業薬品】の項目を見てみましょう。 ここに載っている電話番号(そんなに多くはない)に、かたっぱしから「試薬を販売してますか?」と問い合わせてゆき「取り扱ってます」と答えたところが「試薬屋」さんです。
(試薬屋さんを利用する時の注意) めでたく試薬屋さんがみつかったところで、いざ材料の調達! と、いきたいのですが、その前に試薬屋さんを利用する場合の注意点を申し述べておきます。 1.原則として通販はしてくれない 薬品を運送する場合は、特別の法律が、いろいろあって、宅配便でおいそれというわけにはいかないのです。 何回か注文すれば、電話で注文できるようになりますが、それでも現品の受け取りは店頭で行うのが原則です。 最初の注文は、まず「試薬の○○を注文したいので そちらにうかがいたいのですが」と電話をしておけば、 担当者も気持ちよく接してくれます。 なお、1万数千種におよぶ試薬を、販売店は在庫で持っているわけではありません。 ほとんどの場合、注文・取り寄せになります。 商品到着には3〜10日かかるのが普通です。
2.フレンドリーな試薬屋さんを選ぼう たまにですが、なかなか無愛想な担当者もいます。そういった試薬屋さんは敬遠したほうがよさそうです。 試薬屋さんは、その多くが そこそこ大きいビルにあったりします。もうかってるのです。なぜでしょう? 実は、「試薬の販売は副業で、本業は病院向け医療機器の販売・臨床薬(医薬)販売」など、しっかりした商売だったりします。 またそういったしっかりした企業でないと、試薬を販売するための煩雑な行政書類を扱いきれないのです。 よって、ちゃんとしたところは社員教育もしっかりしているはずで、同時に社員が誇りをもって仕事をしていますから、非常に丁寧かつ親切です。 たとえば「線香花火を作りたいんだけど」と質問すれば、必要な試薬類(硝安・硫黄・鉄粉など)を調べてそろえてくれる事だってあります。 逆に無愛想なところは、企業としての信頼が低く、ヘタしたらモグリの試薬屋さんかもしれません。 不良品をつかまされないようにするためにも、親しみのある試薬屋さんを選びましょう。
3.怪しい客に、試薬は売ってくれない 試薬屋さんは「不適当な使用が予測される場合、注文を受けてはならない」ことが法律で義務づけられています。 特に最初の購入時には、身分証明(免許証・学生証・生徒手帳など)の提示を求められるのが普通です。 そして劇薬・毒薬に該当する試薬を購入する時は、受取証に捺印しなければなりませんので、印鑑(認印でよい)も必用です。 試薬屋さんは、相当に危ないものを取り扱う事もありますので、当然の措置なんですね。 たとえば、試薬屋さんで売っているものの中には、「亜硝酸アミル」(女子高生に流行の揮発性媚薬)や「塩酸ヨヒンビン」(性衝動誘発剤)、「亜酸化窒素」(笑気ガス)など、悪用すれば、とんでもない犯罪に使われるものも数多くあります。 しっかりした試薬屋さんは、注文した試薬類によって何が製造可能かすでに知ってますので、「何に使うんですか?」と聞かれたら「着火用黒色火薬を作りたいのです」など、正直に答えましょう。 ウソをつけば、ほとんど売ってくれませんが、正直に答えれば、注意点をアドバイスしてくれます。 やっていいことと、いけないことを積極的に質問すれば、好印象を与えると同時に、普通では聞けない情報も教えてくれます。 なお、硝酸カリウムの場合、試薬屋さんの判断で「この組み合わせではちょっと...」と出荷を渋る場合もありますが、その時は「じゃあ硝石(硝酸カリウム)は農協で買います」と言えば、プレッシャーをかけることができます。それでも売ってくれない場合は、試薬屋さんを変えるか、本当に農協(JA)に行きましょう。 ※硝石(20kg) 硝酸17.2% カリウム17.2% (各地のJAで販売 平均¥2,000前後)
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