ダイアモンドアプリコット電話研究所:トピックス

DAブラックホール ご利用のお客様

PSTNマイグレーションのリザルトへの影響

リザルトの変化が予測されています


ダイアモンドアプリコット電話研究所

DAブラックホールシリーズをご愛用くださいまして、誠にありがとうございます。

2024年1月よりNTT東日本/西日本は固定電話のIP網への移行(PSTNマイグレーション)を発表しています。

PSTNの交換機から情報提供を受けているDAブラックホールは、PSTNマイグレーションによってリザルトの変化を観測するとダイアモンドアプリコット電話研究所(以下当研究所)は予測しています。

今回は、PSTNマイグレーションのリザルトへの影響について当研究所の見解をお伝えします。

背景
DAブラックホール1.8は
国際電気通信連合 ITU-Tが定めた規格である
「PSTN 公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network)」(共通線信号No.7/CCSS7)上にある
「ISDN交換機」(ディジタル加入者線信号方式No.1/DSS1)
が返すISDNユーザ部(ISUP)の情報を表示します。
NTT東日本/西日本がPSTNからIPネットワークに移行することは、以後これらの情報を送出する責務から離れてゆく、ということであると当研究所は考えています。
ハードウェア/ソフトウェアの変更は必要ない
NTT西日本が提供する2024年以降の技術参考資料によれば、ISDNインターフェースの仕様にユーザーが講ずるべき大きな変更はなく、これまでお客様がINSネットで使用しているTAおよび当研究所DAブラックホール1.8は、PSTNマイグレーション後もそのまま使用できると考えています。
予測されうるリザルトの変化
IPネットワークへの移行後にDAブラックホール1.8が表示するリザルトが変化し、お客様の用途によっては都合の悪い変化・たとえばお客様がシステムや業務フローを変更せざるをえないことは、次の2つの要因でありうると予測します。
予測1:NTTの固定電話ネットワークのリザルトの変化
PSTNからIP網への移行は 2021年1月の加入者交換機のIP網接続(「固定電話」着の切替)から既にはじまっています。しかし、これらの移行開始後も、さらに電力系・CATV系など「関係する事業者」のIP-IP接続においてもリザルトの変化は観測されませんでした
このため2024年1月~2025年1月に行われる「固定電話発の切替開始」でも当面はリザルトの変化が観測されないのではないかとの予測がある一方、関連する機器・たとえば加入者側ONUの装置変更や設定変更の各工事が開始されることから2025年1月を待たずに、早い地域では2024年1月初頭から固定電話ネットワークでリザルトの変化がはじまるとの予測があります。→ 参考資料: PSTNからIP網への移行スケジュールについて
また従来の加入者交換機が新しくメタル収容装置に移行してゆく際に、個別にリザルトの変化が観測できるのではないかとの予測があります。同様に中継交換機の廃止やRT局のIP網直結が進み、オクテット3の値が変化することは確実だろうと当研究所は考えています。
予測2:ディジタル通信モードの提供終了/補完策の提供に伴うリザルトの変化
2024年1月2日にNTT東日本エリアの山形県・西日本エリアの鳥取県からINSネットサービスの提供終了・補完策の提供がはじまり、2024年1月31日にかけて全国で切替が行われます。
この切替が行われた加入者交換機が外向けに返すリザルトが変化する予測、ならびに切替が行われた加入者交換機に収容されたユーザー自身に返されるリザルトが変化する予測があります。
補助回線の推奨
予測2のような「測定環境」(手元環境)が原因で大きくリザルトが変化することはお客様にとって影響が強いと考え、当研究所では2023年2月以降、DAブラックホール1.8を1年以上契約をされるお客様に「補助回線としてNTTドコモ の通話SIM(スマホ用・クロッシイ用可)※1とFOMA端末の準備と検証」をお勧めしています。
NTTドコモの3Gは「PSTN」の仕様に準拠しておりISDNユーザ部(ISUP)の情報を「現在」のところ返しています。IP網化したNTT固定回線に対して従来通りのリザルトを返す保証はありませんが、少なくとも手元に返るリザルトは固定網と近似であることから補助回線として推奨しています。
FOMAの「サービスとしての受付」は終了していますが、通話端末は現在も流通しており通話SIMが3G網内で※2現在も使用可能です。通話用SIMの新規契約も可能です。
NTTドコモは3Gを2026年3月末まで提供するとしており、DAブラックホールシリーズもFOMA端末が使用可能な2026年3月末までサポートを継続する予定です。

これからも当研究所は、DAブラックホールの動作環境について情報収集と情報提供を行ってまいります。

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なし


[注]

※1※2 FOMA端末にスマートフォン用のSIMを取り付けるにあたってはSIMサイズ変換アダプタ(数百円程度)が必要なことがあります。FOMA用のSIMは「ドコモUIMカード」「ドコモminiUIMカード」の二種類のサイズが一般的です。取り付けにあたっては細心の注意を払ってください。

文書番号:90230701

2023/09/24 予測1追加、関連URLへのリンクを追加