■ネットの自浄機能
私は 「○○は正しいのか・まちがっているのか」という論議は大好きで、ぜひとも仲間に入れて欲しいのだけど、こればかりは 私が当事者だからそれもできん。だからせめて...と、そのひとつの管理者に、こっそり聞いてみたら「是論はCOやGR・否論はACに多い」などの回答が返ってきた。なるほど、弁護士や企業は「賛同できる」と考え、学生さんは「まちがっている」と考えているらしい。驚いた!ネットは非常に健全に機能しているようだ。
本コラムは 年齢や読解力によって意見が分かれる傾向にある。はっきり言おう。「法文の解釈が甘い」どころか「まちがっている」部分が ここまでの私のコラムにも2ヶ所ある。別にわざと そうしたわけではない。どのコラムも「犯人がこれから再出発できる」ように、絶対に書かない部分があり、当然 それを知らなきゃ「解釈も論法もまちがっている」ことになる部分がでてくる。弁護士や検察官のクラスになってくると、「どうしてこういう露骨なまちがいがあるのだ?」と考え、コラムの真犯人を見つけ出せる人が多いようだ。さすがだと思う。
だが、その真犯人像に関してはこころの中にしまっておいてほしい。傷つく人がいる。
これでも我々は「文章」を「ゴハン」に変えるプロである。どんな意見を・誰が言おうとも、それには「賛否両論」がなされないと非常に危険だと思う。万人が「正しい」と感じる意見は、往々に 別の誰かに 悪意をもって盗用され、善良な人をだます道具に使われることが多い。
だから、私も石川氏も
自分に否定的な意見があるからといって「追いこみ」をかけたりしないし、むしろ「賛否」がバランスよく整っていることで「ああ書いてもよかったんだ」と思えるのである。
もちろん「人格」まで否定されたら、ハナシは別だけどな。
最近
ストーキング...もとい、「真意問い合わせ」をしてないから、いい健康回復になる。
■アングラサイトをひらきたい
かように、なにか強烈なコトをしようものなら その良し悪しはともかく、どんな人でも容赦ない「批評」に さらされる。それはアングラサイトとて例外ではない。
たしかに、なにかしようとすれば・あーだこーだ言う人がいるのは当然で、その声の大きさは「その人のウツワ」に反比例してでかい。いちばん何もしないヤツが いちばんうるさいのは どこの世界もおなじらしい。
でも それを怖れ、結果として「何もしないヤツの言いなり」になるよりも、なんでもいいからやってみて、「何かしているヤツ」に賛同・注目を得るほうが
ずっと人生にプラスになると思わないか?
そっちのほうが
ずっと希少だよ?
私がアングラサイトの主催者に対して評価できるのはその一点である。
先日 電話で、石川氏が「なんで 最近のアングラサイトと言えばリンクばっかりなの?」苦笑しておったが、そりゃUGTOPの莫大なリンク集の影響を受けている人がいるからだろう...とクチが裂けてもいえんかったわい。(書いてるけどな)
でも、たしかに 最近の新規アングラサイトは
リンクばかりが目立ち、海外のエロサイトを追いかけている気分になることがある。(え?)
ううむ。インターネットのHPは「サービス業」のようなものだが
その中で「リンクだけ」という そのまたサービス業をやるというのは おもしろいんだろうか?まあ、本当に便利な場合があるけども。
彼らの本当のところを知りたくて いくつかの「アングラリンク管理者」にメールで聞いてみたところ、「裏コンテンツを書くスキルがない」という回答が いくつも返ってきた。
でもね。
私は いろんな人に会って 思ったんだけど、「誰でもアングラネタを書ける素質がある」と思うのよ。でも それを書かないのは、多くの人が「非合法な・とびきりな情報じゃなきゃアングラじゃない!」「そんなことはできない」と勘違いしているからじゃないかな。
たとえば、農業従事者の方。日頃から「農薬」を取り扱っているから、そのタブーも知っているはず。農薬の「注意書き」って
それを集めてHTMLにしたら、黙っててもそのままアングラページになっちゃうと思う。自動車整備士の方。クルマのなおし方を知っているんだから、「もっとも効率のよい壊し方」もご存知だろう。ジェネレータのブラシの端子を細工してボディにアースする技術なんかも
お持ちだろうから、表向きは「族に囲まれたときの撃退装置」なんか作れちゃうかもしれない。
(電車の原理だよな)
(けっして検問突破装置と名付けちゃいけないよ)
学生や予備校生だってイケちゃうよ。「学校の侵入方法」のサイトや、「もぐりで受ける方法」とか、今年の教室別時間割をHTMLにしたら いきなり「女子大生攻略サイト」に早変わりだ。表向きは正当派サイトだけどな。
とにかく 免許とか学生とか「なんらかの証明書」が交付されるものは、HTMLにすれば かならず 裏情報に直結できるネタが隠されている。それを書けばいいんだから、そんなに難しいことではないハズだ。
■そもそもアングラ情報ってなに?
言い方は悪いけど、アングラ情報って「それを実行する労力のワリに
実入りが少ない」というのが最大の特徴である。
「けっしてマネしないように」と書く以前に「ものすごくカンタンにできそうで」「でも実際やろうとすると
えらい努力が必要」だから「マネするヤツなんていねーよ!」と「やった人だけが思うような情報」ほど美しいアングラ情報だ...と私は思う。「予備知識」とは
そういうものである。
こう言うと「じゃアングラ情報は役に立たないのか!バカにするな!」と吠える人もいるかもしれないが、それはアオいぞ!
「心臓マッサージ」&「人工呼吸」の方法は、一生やらないで済むものなら
それにこしたことはない。実際やろうとすると やってる方は 過呼吸になるわ・やられてるほうも肋骨折るわ しかも
生き返るかどうかも定かじゃない。まさに「労力のワリに 実入りが少ない代表的予備知識」であるが、やらないより やったほうがいい・知らないより 知っていたほうが
ずっといいに決まってる!
それが予備知識なのだ。
字もそう書いてあるだろう。
「あらかじ(予)め、そな(備)えておく知識」と。
後から知っても役に立たないのだ!
その予備知識の中で、一見「結果が危険で・いますぐ・カンタンにやれそう」に見えれば「アングラテクニック」と呼ばれるようになる。心臓マッサージは「肋骨の折り方」として アングラ情報にしていいと、私は思っている。(出所不明のあやしい情報を「アングラ情報」と思うな!アングラとガセは違うのだ!)アングラサイトは そういった予備知識を集めたところであり、その一部は まちがいなく あなたにも書ける種類のものだ。
ちなみに、私は 毒物の事故が周囲に起きた場合は、まっさきに「毒殺系サイト」にメールが出せるように準備している。たぶん彼らのほうが、科捜研・科警研のスタッフより詳しいはずだ。 JR職員より、鉄道マニアのほうが「運行情報」を熟知しており、電車が止まれば・即座に迂回路を思い出すのと同じようにね。
■アングラライターになるには
さあて、文末だから ちょっと 業界的な部分に触れておこうか。これを書かないと「UGTOPのコラムじゃない!」と読者から
おしかりを受ける。
といっても 今回は 一風かわって、我々「ライター」のコアだ。これも雑誌には書けないよな。まさにタブーだ。同時に 私同様「ライターって金持ち?貧乏?どっち?」って疑問に思っている人は少なくないはずだ。今回は
その疑問にお答えしよう。
もし あなたがアングラサイトを開き しばらくして「文章がこなれて」くると、出版社から「2ページほど書いてくれませんか?」と依頼のメールが入ることがある。
それは チャンスだ! あなたの文章力が 第三者に認められた証拠だから、状況が許す限り、こころよく受けたほうがいい。また、ときには ライターが出版社と打合せをしている際「そのネタ、オレにふるより あのサイトの管理者に頼んだほうがいいよ」と 面識もないのに紹介してくれる場合もある。
いずれにしても、編集者が そのページを読み、文章力を見て、「これならイケるかも!」と判断することになるから、ホームページの「内容」がブチキレていても、言動がブチキレているようでは、永遠に依頼は来ない。
原稿料は
アングラ系の場合、1ページあたり\8,000〜\15,000。
技術誌の場合、\12,000〜\19,000。
新聞の場合、一段\9,000〜¥12,000。(一般紙・産業紙で事実上それぞれ統一)
安い?高い?感想は
人それぞれだろうな。
原稿料は1Pあたりの字数(W)・版(サイズ)・ライターの経験度によって若干の差がある。ライター歴1年で¥7/Wぐらいが 標準のようだ。
1ネタにつき依頼は、1P・2P・4Pが基本で、8P・16Pは ライター実績の長い人が担当する。だから これだけで いきなりゴハンを食べるのは難しいが、長く続けていれば「記事広告」(Pあたり10万円以上!)や「ジャンル特集」を まるまる スーパーバイザーするチャンスに恵まれるから、細かい仕事を いやがらず コツコツ 積み上げてゆくのが大事だ。連載は 累計100Pを 経験するあたりから、お呼びがかかりはじめる。機会に恵まれれば「印税式」をとらせてくれることもあり、その場合は 数十万円〜数百万とケタが はねあがる。
単発ライターでも
長くやってると出版社を選べるようになるし、依頼も安定するため、そこそこの収入源になりうる。1年貯めて中古の外車を買った20代のサラリーマン・アングラライターもいる。
私は
1年の原稿料が
確定申告の最初の課税基準に達すると、そこで新規依頼はお休み入れたり・やむをえない場合は会社として原稿を書く。(ペンネームが「山崎はるか」のときは個人、「ダイアモンドアプリコット・山崎はるか」のときは
会社名義だ。年度末になると会社名義が増えるから 注意して笑ってくれ。そういう人・技術誌で多いよ。)
最近の人は、はじめて「ライター」を経験して しばらくすると、もっとうれしいことがある。同じ雑誌に書いた 他のライターが「おもしろかったですよ」とメールをくれることがある。けっこう有名なライターだったりして「おそれいりますぅ」と友達になれたりする。
また自分が知らないライターからでも、それは暗に紹介してくれたライターかもしれないから、シカトぶっこくと次の原稿が止まる可能性があり、かならず
ていねいに返事をしておくこと!
そうでなくても、ライター同士の情報交換というのは非常に大切で、各出版社の与信情報や、新刊雑誌の情報をいちはやく調達でき、他のライターのアナ埋めヘルパーを依頼されたりもするから、安定したライター活動の第1歩となる。
今の会社に在籍したまま、ライター活動は可能だ。
出版社は ライターのプライバシーを守る...というか、あなたのプライバシーに興味を示さない。
だから 安心してよい。もちろん 自分のホームページは
その絶好の練習場所だ。
さあ、「もうひとつのカオ」を あなたも持ってみないかね?