MAC Do

MACアドレス変更ツール

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MACアドレス変更ソフトをつくった

2008年9月ごろ、「無線LANセキュリティの強化書」 というムックの原稿を書いていた。
そのひとつに「無線LANハニーポットの構築」というページがあるのだが、この内容の裏付検証作業(MACアドレスフィルタリング)で、10枚以上の ネットワークアダプタを いちいち 挿しかえて試 さねばならなかった。
USBアダプタは まだマシだったが、PCカードの検証では、危うくスロットの針を痛めそうになった。

 Windowsにおいて、MACアドレスの偽装・詐称は容易ではない。
一枚ぐらいだと、アダプタのファームウェアを解析してROMに上書きするか、あるいはデバイスドライバのポーリング先を変更するなどで原理的には可能だけども、それにしたって かなり ややこしい。
まして複数枚を一斉に書き換えるというのは、現実的でない。

でも MACアドレスを書き換えたいのよ。切実に。
どうしたもんか。
 

そこで ネットワークアダプタに、USBプロトコルモニターをかまして、いろいろ調べてみると、
・有線LANは 物理層になる出入り口1ヶ所
・無線LANの場合は EAPOL と WZC サービス の2ヶ所とIEEE802.11 物理層の間
を それぞれ ちょろまかすことで、デバイスのファームウェアを書き換えなくても MAC層が変えられることがわかった。

つまり Windowsでも ファームウェア(EEP-ROM)を書き換えずに MACアドレスの 偽装が可能というわけだ。
この原理でなら、ドライバファイルやそれに関連するレジストリを変更することで、ソフトウェア技術でも可能である。
MAC Doそういったわけで、数時間かけて作ったのが、今回のソフト MAC Doである。
マック・ドゥとかマクドとか、好きなように呼んでもらっていい。

これを使えば、有線LAN/無線LANを問わず、MACアドレスの偽装(詐称)が可能になる。
も、ちょー便利! おかげで原稿も順調に書き上がった。

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なお あらためて、次の点について 誤解されないように、念をおしておこう。

・(安心) このソフトは アダプタ・デバイスのROMを書き換えない
 → 別のPCに挿せば デフォルトである
・(最小) 書き換えるのは アダプタ(ドライバ)単位である
 → USB無線LANアダプタであれば、隣のUSBポートに挿すだけで 異なる設定にできる
・(軽量) このソフトは 常駐しない
 → たとえば PC単位でMACアドレス管理ができるし、設定が終わればアンインストールしてもよい。(設定は残る)
 もちろん こういった使い方を推奨するわけではないが、たとえば 社内専用の無線LAN端末が構成しやすくなる。

さて、ファイルサイズも USBメモリに入れても気にならない大きさに うまく出来上がったので、ハッカージャパン編集部
「どうですか? 編集部のサイトで配ってみませんか?」
と打診したところ、
「ま…MACアドレスの変更ソフトっすか?・・・それは 編集部では置けないです。一線 越えちゃってますので」
とのお答え。
ちっ、しょうがねぇぜ。 せっかく作ったわけだし、うちで配信するか。


MAC Do

自分用ではあるのだけど、需要としては「世界規模」だと思うので、英語なインターフェースにした。
また、いつもなら ClickOnce とかで 一発インストール&フルオートバージョンアップにするのだけど、今回は ソフトウェアの 素性が素性だけに・・・
使用中の 不用意なネットワークアクセスは防いでおきたいので、スタンドアロンなパッケージとした。

1.入手

MAC Do

MAC Do

動作環境は Windows 2000/XP の .NET Framework2.0の動作が前提です

手軽に試したい方はこちら 単体ダウンロード( 1.0.0 )

セットアップしたい方 セットアップ版ダウンロード( 1.0.0 )

(いずれのファイルもコード署名済み)


ご注意

このソフトウェアは LANアダプタのデバイス設定を参照・変更します!

いまのところ 障害の報告はありませんが、次の点に留意してください

  • LANアダプタが正常に動作しなくなった場合は、デバイスドライバを削除・再インストールする必要があるでしょう
  • 有線LANの場合、同じMACアドレスが 同一ネットワーク内に存在すると、ルータ等が故障する原因になるという説があります
  • 無線LANの場合、同じMACアドレスが 互いに干渉可能な距離にあると、状況によっては双方が無線LANを使用できない場合があります
  • 作者は、本ソフトウェアの製作に、最善の注意を払っておりますが、動作および使用法は利用者の責任において管理してください。作者は本ソフトウェアに起因するあらゆる損害について責任を負いません。
2.起動・操作

起動すると、コンボボックスから、ネットワークアダプタを選択します。

POINT

OSに登録されているすべてのネットワークアダプタが表示されます。これにより未接続のアダプタでも変更が可能というわけです。


選択したネットワークアダプタ の情報が表示されます。
いま接続されているのであれば、Connect は True になり、Current MAC には、現在のMACアドレスが表示されます。


New MAC に、希望するMACアドレスを入れ Apply を押す。


すると、アダプタを抜き差しするか、OSを再起動せよ、とアドバイスされます。

その直後、 New MAC は 青く 表示されます。
この色は「修正したMACアドレス」という意味です。
3.結果
 

では、アダプタを抜き差しして、
 MAC Do の refresh ボタンを押してみましょう。
 
MACアドレスが、希望する アドレスに変更されたことがわかります。

ipconfig /all をしても、変更が確認できます。

 

その他の機能
Default ボタン
Default ボタン

そのアダプタ本来のMACアドレスに戻すボタンです。




Check ボタン

そのMACアドレスの 製造業者名(OUI)を、IEEEのサイトから検索します。



System リンク

バージョン情報や、システム情報を表示します。

エンブレムをクリックすると、当サイトにジャンプします。

お問い合わせの際は、Systemに表示された内容が必要になることがあります。(コピー&ペーストしてください)

2009/1/21・山崎はるか

デザイン修正 2015/3/21

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